親友との絆を確かめ合った時の話

まさかこのビルが残っているなんて。 何十年ぶりに訪れた故郷は、すっかり様変わりしていた。隔世の感というよりも、見知らぬ異国に紛れ込んだような錯覚すら覚えた。 しかしこの建物だけは昔のままだった。 残っているだけならまだしも、中に入ることもできたし、(息は切れたが)屋上に出ることもできたし、柵も乗り越え…